先日、久々にやらかした。

現在勉強中のメディカルハーブの次のコースの
講座説明会に行くはずだったのに、
時間を間違えて午前中に行ってしまった。
午後からだったのに。

スマホのスケジュールでは午前中になっている。
一体どこでどう間違えたのか。

私は普段は仕事でもミスはあまりしない方だけれど、
何年かに1度、こうした大ボケをやってしまう。

それで、宇都宮に行くつもりが、
気が付けばなぜか高崎に着いていたり、
外房線の茂原に行くつもりが、
気が付けばなぜか内房線の姉ヶ崎に着いていたりする。
本人としては、キツネにつままれたような気分なのだけれど。

結局、午後には予定が入っていたので、
残念ながらキャンセル。

こうした頭のネジが外れたような大ボケをやるときは
たいてい、忙しすぎて頭が混乱しているので、
せっかく来たのだからと、ハーブガーデンをゆっくり散歩して帰った。
ハーブの苗を植えたばかりで、まだ見ごたえはないけれど、
前から気になっていたウラジロハコヤナギという樹が
葉をつけていて、その名の通り、裏が銀色に近い白で、
青い空に映えてきれいだった。
ちょっとシュールな、不思議な光景。

午後は都心に出て、歌舞伎を一幕観てから、
『ライオン~25年目のただいま』という映画を観た。
原作の存在は知っていたので、読みたいと思いながら
映画の方が先になってしまった。
奇跡的な実話をベースにした物語。
最後が泣かせる。
でも、主人公の弟はどっからどう見ても自閉症スペクトラムなのに、
気づかれずに放っておかれて気の毒。
と思ったのはきっと私だけだろうけど。
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Very late diagnosis of Asperger Syndrome』の著者である
フィリップ・ワイリーは、様々な経歴を経た後に
51歳でアスペルガー症候群の診断を受けている。

成人向けアスペルガー本はすでに数々出版されているけれども、
この本は壮年期以降の当事者を対象としていて、
大変ながらもある程度何とか人生を切り抜けてきた人に特有な、
人生の遅い時期に診断を受けた場合に示す反応や心理面について
重点的に論じている。

中でも興味深いのは、診断前後の心理的な過程を
アイデンティティの観点から考察して、
死と臨終を受容する過程についてのエリザベス・キューブラー・ロスの
五段階モデル(否認・怒り・取引・抑うつ・受容)を応用していることだ。

また、診断を受け入れるプロセスにはセルフ・アイデンティフィケーションと
アイデンティティ・アラインメントがあると述べている。

セルフ・アイデンティフィケーションとは、
自分にアスペルガー症候群があることを知ること。
つまり、きっかけは何であれ、これまで普通だと思っていた自分に
実はアスペルガー症候群という生まれつきの脳の問題があることを知り、
自分の中のアスペルガー的な要素を自己認識する。
それによって、自分は普通だというそれまでのアイデンティティが崩れ去り、
アスペルガー症候群のある自分という新しいアイデンティティを受け入れる
プロセスが始まる。

アイデンティティ・アラインメントとは、新たなアイデンティティを受け入れ、
アイデンティティを本当の自分と一致させること。
つまり、アスペルガー症候群があるという事実に即した
アイデンティティをもつこと。
要は、生まれつきの脳の問題がある自分を受け入れることだ。

年齢が高くなるほど、「障害」というものに対して否定的なイメージを
もっている場合が少なくない。
そうした人は障害者に対する自らの偏見の犠牲になっていると
この本では言っている。
障害があることは恥ずべきことだと思っていれば、
自分がアスペルガーだと認めるのは難しくなる。

しかも、それまで長年、何とか自力で人生を切り抜けてきたのだから、
社会スキルもそこそこには習得している可能性もあるわけで、
それを今さら脳に問題がある、と言われても受け入れるのは
簡単ではないだろう。

思うに、それまで自分自身の社会スキルのなさを自覚していて
劣等感を抱き、自分を責め続けてきた人の方が
すんなりと受け入れられるのではないだろうか。

逆に、自分の人生が上手くいかないことを
他人や周りの環境にし、自分に非はないと思ってきた人ほど、
自分に問題があることを認めたがらないような気がする。

そう考えると、自分に発達障害があるということを認めたがらないのは、
「障害」という言葉がつくからということでは
必ずしもないのかもしれない。
「凸凹症候群」と言い換えたところで、そうした人は
「凸凹があるのは人間当たり前だ」と言い張って
自分の問題は認めたがらないだろう。

また、「障害」ということを受け入れても、
自分の問題を認識せずに、いま流行りのアスペルガーという
アイデンティティをさっさと受け入れて、
私には障害があるから、と免罪符にして
ただ周りに理解ばかり求めるようになるケースもあるだろうと思う。


(続く)


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『Very late diagnosis of Asperger Syndrome』
の日本語訳は拙訳でよければ全文があります。
読みたい方はこちらからダウンロードしてください。





プロフィール

Chandni

Author:Chandni
十数年前に確定診断を受けたアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)当事者です。当事者として、これまでの道のり、工夫していること、日々感じていること、取り組んでいること、その他いろいろ書いています。アスペルガー特有の変わった考え方や生き方の一例として、多少なりとも参考になれば、と思います。

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