近視はなぜ障害ではないのか

私は遠視気味なので、子どものときから眼鏡を必要としたことがなかった。
それが、毎日長時間PCと向き合う仕事をしているせいか、
遠視ということも手伝って、数年前からあれよあれよという間に
視力が落ちていって、眼鏡が必要になった。

これまでずっと眼がよかったものだから、不便で仕方がない。
眼鏡なしには本が読めなくなってしまった。

そういえば若かりし頃、インドの僻地に行ったときに、
当時一緒にいた相手の眼鏡を冗談で隠したことがあったけれど、
相手は本気で焦っていた。
でも、今ならその焦り具合が理解できる。
あんな外国の僻地に眼鏡なしで置き去りにされたらたまらない。

眼鏡なしには何もできなくなってしまうのだとしたら、
それって立派に障害なのでは?と思うけれど、
弱視はともかく、近視の場合は障害とは呼ばれない。
極度の近視障害になるようだけれども。

なんでなんだろう。
眼鏡という補助具があれば普通に過ごせるから?
でも、手や足のない人が義手や義足を着けて普通に暮らしていても
障害者と呼ばれる。

近視のある人がマジョリティだからなのだろうか。

だとしたら、発達障害というものが実は考えられているよりも
ずっと多く存在することが明らかになったとしたら、
障害とは呼ばれなくなるのかもしれない。

そのためには、近視の人が眼鏡をかけることで普通に暮らせるように、
発達障害者にも補助具が必要だ。
それは、きちんとした知識をつけて環境を整えることだったりする。
ひとりひとり違った、細かい設定が必要になる。

近視だから、遠視だからと言って可哀そうだとか、
隠したいとか思わないように、
私は近視です、私は遠視です、っていう程度に、
私は定型発達です、私は非定型発達です、
って言える世の中になったらいいのに。

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余談だけれど、数年前、眼が悪くなったときに眼科に行ったら、
やっぱり歯に物の挟まったような言い方をされたっけ。
「遠視の方は、早いんですよね~」と言うので、
老眼でしょうかね?」と訊いたら、
「ん、まあ、遠視ですしね…」って言うような煮え切らない答え。

え?近くが見えづらいのは、老眼じゃなくて遠視のせいなの?
と一瞬思ってしまったけれど、しばらく経ってから、
そんなに高齢ではない女性に「老眼です」と言ったところ、
「はあ~?冗談じゃないわよ!」とキレられたという記事を
日経メディカルで読んだ。
たぶんきっと、それではっきり言わなかったんだろう。

私としては「障害」だろうと「老眼」だろうと何でもかまわないのだけれど、
ホントにまどろっこしい、めんどくさい世の中だと思う。



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プロフィール

Chandni

Author:Chandni
十数年前に確定診断を受けたアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)当事者です。当事者として、これまでの道のり、工夫していること、日々感じていること、取り組んでいること、その他いろいろ書いています。アスペルガー特有の変わった考え方や生き方の一例として、多少なりとも参考になれば、と思います。

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