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アドルフ・ヴェルフリ展

先日、東京ステーションギャラリーに
アドルフ・ヴェルフリ展を観に行った。

日本ではほとんど知られていないけれど、スイスでは有名らしく、
特急列車の名前にもなっているらしい。
スイスでは特急列車に著名人の名前を付けるのだとか。

アール・ブリュットの画家として紹介されているヴェルフリだけれど、
その経歴を聞くとかなり悲惨な人生を送ってきたらしい。
貧乏な家庭に生まれ、幼い頃に里子に出された先では暴力を受け、
26歳で少女への強姦未遂で刑務所に入り、31歳で再逮捕、
精神鑑定の結果、統合失調症と診断されて精神病院へ収容される。
新聞紙に絵を描き始めたのはその頃らしい。

ヴェリフリの作品は2、3日で鉛筆1本を使い切ってしまうほど恐ろしく細かい。
絵の中に仮面をつけた人物が多数いて、どことなく不気味なのだけれど、
それとは裏腹にどこか平和な感じが漂っている。
『揺りかごから墓場まで』と題された一連の作品があって、
自分自身を主人公として少年が家族とともに世界中を旅するという
旅行記らしい。
ヴェリフリはこうして自分自身の悲惨な過去を書き換えた。

そう、ヴェリフリの作品は何だか曼荼羅みたいなのだ。
実際に、同心円状に細部を描き入れた曼荼羅みたいな構図のものもある。
絵の中には数字や音符がほとんど隙間なくみっちりと描き込まれている。
色鉛筆で一部を塗った作品もあって、その色使いがとても私好み。
東京ステーションギャラリーは一部の壁がレンガなのだけれど、
そこに飾られた様は、どことなく宗教画を観ているような気分にもなった。
狂気の先に見える穏やかさ。

草間彌生もよいけれど、私としてはヴェリフリの方が好みだ。
ここまでくると、アール・ブリュットと呼ぶことに何の意味があるのだろうと
思ってしまうのだけれど。
日本ではアール・ブリュットというと障害者の創作活動という
イメージが強いけれども、外国では障害者には限定されないらしい。
正規の美術教育を受けていない人の作品を指し、
英語ではアウトサイダー・アートと言うらしいけれど、
いったいどこまでを指すのだろう。
日曜画家と言われたルソーは?
山下清も?

アール・ブリュットとは何ぞや。
狂気と正気の境目は?

ヴェリフリ


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人生の遅くになってからアスペルガー症候群の問題に
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プロフィール

Chandni

Author:Chandni
十数年前に確定診断を受けたアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)当事者です。当事者として、これまでの道のり、工夫していること、日々感じていること、取り組んでいること、その他いろいろ書いています。アスペルガー特有の変わった考え方や生き方の一例として、多少なりとも参考になれば、と思います。

長いこと変わった民族楽器に取り組んでいます。職業はフリーランスの医薬系実務翻訳者。現在、メディカルハーブとタロットを本格的に学んでいます。

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