結果として、当時はまだ自閉症スペクトラム障害という
診断名がなかったので、アスペルガー症候群という診断名になった。

ただ漠然と、自閉症スペクトラムという幅広いものに当てはまる、
というのではなく、アスペルガーの傾向が強いということや、
何を苦手としているのかが具体的にわかり、
科学的に証明されたことでずいぶんと納得がいった。

だから、未診断で自分の発達障害の問題に気づいている人も、
診断名がつく、つかないは別として、検査を受けてみることで
自分の問題についての理解は深まるのではないだろうか。
まあ、きちんと診断できるクリニックは限られているけれども。
また、その結果に対して対策を立てるのは別の話だけれど。

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脳波検査では意外なことがわかった。

外からの刺激に対しててんかん性の変化が見られたそうだ。
脳血管の収縮による血流低下などのストレスに対して
てんかん性の変化が多少増強するということで、
ストレスがかかると衝動性が強くなるらしい。

また、私は子どものころに朝礼や授業中に話を聞いていられず、
違うことばかり考えていたので、不注意優性型ADHDを疑っていたのだけれど、
これはあっさり否定された。
不注意優性型は脳波検査で特有な波形が見られるらしく、
それが見られなかったとのこと。

多動性・衝動性優性型も、多少はその傾向があるのかもしれないけれど、
診断がつくほどではないと言われた。

子どもの頃からの抑うつ傾向も、うつではなく、
てんかん性精神病」とでも呼べるようなもので、
うつ薬を飲むと悪化するタイプだから、
飲むなら抗てんかん薬ということだった。
処方はしてもらわなかったけれども。

てんかんの発作を起こしたことがあるわけではないので
てんかんという診断名はつかないけれども、
このことは知っておいてよかったと思う。

今でも、やたらと白い世界(病院だとか)や、蛍光灯だとか、
特定の太さの縞々だとかがダメで、イライラしたり気分が悪くなったりする。
それはてんかん性の反応なのだとわかったら、
意識してできるだけ避けることができるようになった。

このことを知らなかったら、ほかにイライラの原因を探していたかもしれない。

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脳外科では「きれいな脳ですね」と言われたMRI画像。
H先生に見せると「あー、やっぱり」と言われた。

前頭葉と側頭葉が年齢の割に小さいらしい。
これは脳が委縮したということではなく、
ある年齢から発達していないということなのだそうだ。

また、海馬に近いシルビウス裂溝というところが隙間が多いので、
長期記憶に問題があるのではないかと言われた。
確かに、私の記憶力は「ザル」みたいで、
ところどころ記憶が抜け落ちていることがある。
印象に残った、残らなかった、ということではなく、
たまたま網の目に引っかかったもの以外は抜け落ちてしまう。
だから、肝心なことは記憶に残っておらず、
どうでもいいようなことをいつまでも覚えていたりする。
ザルの目にわかめの切れ端がへばりついているみたいに。

そういえば、備忘録を兼ねて数年前から10年日記をつけているのだけれど、
数年前の同じ日付の日記を見ると、
まったく覚えのない映画や本のタイトルが書いてあったりして空恐ろしくなる(汗)。
でも、この10年日記、その日にやったことを書いているだけだけれど、
記憶力の悪い人間にはとても便利。

(続く)

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各項目の結果は、
言語性検査が、「知識」が13、「数唱」が14、「単語」が13、
「算数」が11、「理解」が7、「類似」が13。
動作性検査は、「絵画完成」が13、「絵画配列」が14、
「積木模様」が17、「組合せ」が13、「符号」が16。

ちなみに満点は20点で、定型発達者はバラつきが少ないらしい。
私は「理解」の項目だけがぽこんと低い。ボーダーレベルかもしれない。
所見ではこれについて、「一般的知識は十分だが、
問題解決状況においては他者の思惑など介在したものは苦手」
とあった。

一般的にアスペルガーは多少なりともそうだと思うけれど、
私は特に他者の意図を推し量るのが苦手だ。
そういえば、当時、かの有名な「サリーとアンの課題」
をやってみたところ、見事に引っかかってしまった。
それで自分の問題はずいぶんと大きいのではと思ったのだけれど、
あの課題、ダウン症の子どもは結構クリアできるらしい。

これまで、すぐに人を信じては裏切られて人間不信に陥る
ということが多々あった。
さすがに半世紀近く生きてきた今ではデータもずいぶん溜まったし
(アスペはデータが命)、以前よりはマシになったけれど、
私の場合、今でも人間関係については、頭で考えるより、
「何となく胡散臭い」とか「どうも嘘をつかれているようだ」とか、
直観に頼った方が正解だったりすることがよくある。
自閉症者は嘘をすぐ見破るという話があるけれども、
裏を読むという能力が欠けているために、
それを補うように直観が発達するのかもしれない。

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(続く)
総合診断の出る当日。

こちらがドキドキしているのとは裏腹に、H先生は
「いや~、全然診断に迷いませんでした」
となぜか嬉しそうに言う。

最終的な診断名はアスペルガー症候群。
知能検査でも明らかにその傾向が出ていて、
どうやら典型的な症例らしい。
医師にとっては、典型的な症例に出会えるのは
嬉しいのかもしれない。

知能検査はWAIS-Rで、現在はWAIS-IIIなのでひと昔前のバージョン。
WAIS-IIIより項目が4つ少ない。

結果は、言語性IQが112、動作性IQが131、全検査IQが122。
言語性よりも動作性の方が高く、差は「19」と有意差がある。

私は今では文章を書く仕事(翻訳)をしているけれども、
そもそも書くことも含めて、言葉を組み立てることが苦手だった。
一般的にアスペルガーは動作性より言語性の方が高い人が
多いような印象があって、手先も不器用だというけれど、
私は手先は結構器用な方だ。

子どもの頃は本当に言葉が出てこず、親からは
「この子はうんとかすんとかしか言わない」と言われていたので、
実は高機能自閉症寄りなのではないかと自分では思っている。
H先生は「大学出てるからアスペルガーでいいでしょう」
っていう安易な判断だったようだけれども。

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(続く)
プロフィール

Chandni

Author:Chandni
十数年前に確定診断を受けたアスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害)当事者です。当事者として、これまでの道のり、工夫していること、日々感じていること、取り組んでいること、その他いろいろ書いています。アスペルガー特有の変わった考え方や生き方の一例として、多少なりとも参考になれば、と思います。

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